ゆうは、少し下を向いて言った。



「へぇ・・・。うまくいってんだぁ。俺、今彼女いねぇから。つーか、お前以外彼女にしねぇつもりだから。」


は???


「どういうことぉ?明日香たち別れたよね?」



ゆうは何を考えているんだろう。



「お前のことあきらめないから。文化祭の前にある新人戦で勝てたら俺のこと好きになって。」


ゆうはバスケ部だ。



新人戦。



すっかり忘れていた。



たしか、今日、レギュラーが発表されるんだ。


「ゆうはレギュラーになったの?」



「当たり前だろ。前から決まってたんだよ。」



ゆうは小さい頃からバスケをやっていた。



だから、かなりうまい。


ロングシュートが得意らしい。



「んー。じゃあ、いいよ。」



ほえ?今、明日香OKしちゃった???



どうして・・・。


翔太がいるのに・・・。



どうしよう。


負けろ。



負けてくれ。



ゆうと別れて教室に着いた。


いつもと変わらない光景。


いつもと変わらないクラスメイト。



いつもと変わっている明日香は、翔太とケンカしたからかな。



ボケっと考えていると、予鈴がなった。


「気を付け、礼。お願いします。」



そのまま、授業はボケっと終わった。



「明日香、ちょっといい???」


美帆に呼び出された。