たいせつなモノ

「おっはよ~☆」




次の日学校へ行き




超ご機嫌で教室のドアを開けた。




「たーきーーーーー!!!




やっと来た。」




するといきなり




クラスの半分ほどの人が




私のもとへと寄ってくる。




私がびっくりしていると




「多輝、昨日はどうしたん?




さぼったやろ~。」




と、一人の子がにやにやしながら言う。




《あ!》




思い出した。




愛里の言葉があまりにも




嬉しかったため




教室を飛び出してしまったのだ。




《やっばー…




てかこの子誰やねん。》




入学してからというもの




ダンスの事で悩みすぎて




友達は作ろうとしていなかった。




クラスでの自己紹介もろくに聞いていなかった。




知らない子から




いきなり親しく話しかけられ




呼び捨てまでされて




ちょっとイラっときたところで




先生が入ってきた。