絢と仲の良かったときく『瑠梨』のところにお願いをしに行った。
俺は俺に好意を持ってる人には
手を出したくない。
好意を持ってないのが瑠梨
「あのさ協力して」
「なにいってんの?」
「俺が嫌いなことを知ってて頼んでる」
「ならいいけど」
俺の噂はすぐに広まる。
予想通り、俺が『瑠梨と手を繋いだ』という噂は広まっていて、
絢が俺を心配そうな瞳で見ていた。
「繋ぐわけねぇだろ」
聞かれたことに反論する。
反論しなきゃいいのにな・・・。
でも俺は、最低な嘘で彼女を傷つけて別れた。
こんなに大切にしていたのに
どうして、誰かを傷つけて生きていかなきゃいけないんだろう。
俺に未来はない
病気を宣告されたあの日から
光は閉ざされた。
「優、話がある」
俺が絢のためにできること。
それは潔く身を引く。
絢が泣かないように。苦しまないように。
そのために、絢のそばには優がいないといけない。
「ちょっと屋上いかない?」
「お前…急にキモイな・・・」
優に笑いかけて
屋上へと上がった。
爽やかな風が吹いている・・・。

