「少なくとも俺にとってはな」
沈黙が走る。
久しぶりすぎて緊張・・・。
へたれだな俺は。
「あーあ…チョーだせぇ…ジェットコースター乗れない並みに」
「陽…。」
「同情ならいらねぇよ?とりあえず……座れば?」
こんな同情の目がほしいわけじゃない。
だから
そんな目をしてみるなよ。
椅子に座った絢は、口を開かず黙りこくっている。
なんで
喋んないんだよ。俺が余計緊張する。
「懐かしい…。元気?ってそんなこと聞いてる場合じゃねぇって感じか」
「ありがとう」
なんで、お礼なんてゆうんだよ。
俺は最低な奴なのに…。
『うぜぇ』って突き放したんだぞ?
「変わらないくらいバカだなお前。なんで礼なんて言うんだよ」
「だって陽は…」
「全部聞いた?」
「うん…」
恥ずかしすぎる。
絢は表情を変えない。
全部ってことは、写メのことも聞いたんだろ・・・。
なにしてたんだ俺。気持ち悪いやつ…。
「そっか。ちょっと絢 もっと近くに来いよ」
「なぁに?」
絢の腕を引っ張って耳元に口を寄せた。
そして
「なんだよ…。あの写メ…。」
「陽は絢がうざいんだもんね?」
絢が悪戯に笑っている。
なんなんだよマジで・・・。
自分が嫌になった。
あんなことを言った自分が。
冷たく突き放したくせに、嫉妬深くていやになる。