「 なぁ…
今日は甘ったれだなぁ。
何かあったんか? 」


ずっと私の大切な人でいてくれたから
少しの私の違いをわかってしまうんだよね。


「 あれ?
私って…
いつも甘ったれじゃないのかな? 」


笑いながら左腕にしがみついた。

いつものように笑えない顔を見せたくなかった。

だから…
今の私には
これしか出来なかった。


「 なぁ…
オレに隠してることあるんじゃない?
ちゃんと顔を見せてみ! 」


隠し通せないんだなぁ。
私の大切な人…
隠せないとわかっていても、
最初で最後のウソをつかせて!


「 昨日イヤな夢を見たから、
離れたくないんだもん。 」


さらに強くしがみついた。

しがみついてる手を大切な人は
そっと触れてくれて


「 なぁ…
今日はイヤなことを
忘れるように楽しもうね。 」


「 うん! 」


元気な声だけだして歩き出した。