「 佐久穂くん…、
待って…、
あのね…、
私ね、
佐久穂くんが…、
大好きなの!
だから…。 」


「 だから…何? 」


「 だから…
手を繋ぎたいです。
私を…
キライじゃなかったら…
ダメですか? 」


つかんでいた手首から
手を繋いでくれた

そのまま歩き出した佐久穂くんは


「 好きじゃない女の子に
何かを買うほど金持ちじゃないよ、オレ。 」


私を見ることなく
まっすぐ前を向いて
独り言のようにつぶやいている。


「 えっ?
それって? 」


「 やっぱり小海って
バカか? 」


「 バカって、ひどくない? 」


「 波夏はオレの前ではバカでもいいけどな…、
そこが可愛いとか言われてたりするんだぞ!! 」


???
私やっぱりバカかもしれないわ。
わかんない!


「 だ、か、ら、
オレも波夏が好きだってことだよ。 」


手を繋いでいるだけだったのに、
ラブ繋ぎになっていて
私はビックリして佐久穂くんの顔を見たら
いつもと同じクールな横顔だった。


「 東浦、どこで食事するか決めた? 」


その声で2人は
手をパッと放して振り向いた。
けど、
私たちはそのままラブ繋ぎをしていた。



突然始まった4人のラブストーリー。

プレゼントされたネイルカラーのように、
ピンクの可愛い恋をしていきないなぁ。


「 波夏、
ボーッとしてないんだよ! 」


クールな佐久穂くんと
あつい夏になりそうです。





end