「デート?!何で私があんたなんかとデートしなきゃいけないのよ!」




さっきあんな事を思っていたが、これは本音だった。




いくらこいつが人気だろうと私はそこまで好きではない。



というか今まで接点などなかったのだからどうやって好きになれと言うのだ。



初対面の時だって、あんな事を言われれば第一印象が最悪なのは目に見えている。





「何でって昨日すっぽかされたし?」




―――否、あんな事を言われなくとも最悪なのには変わりはなかった。








何が昨日すっぽかされた、よ!


勝手に連れ出したのはあんたでしょーに!






そう言いたかった。




けど、





「ん?」



「...っ!なんでもないわよ!」




――――何でそんな楽しそうなのよ。