なんなの、なんなの、なんなのあいつは!





あれから、足早で家に帰ってきた私は親に挨拶を返さぬまま部屋のベッドへ直行した。






あー!もう!苛々する!





私は苛々を発散させる為、ベッドにあった四角いピンクの枕を壁に投げ付けた。



そして、響くドンッという鈍い音。






「はあ...はあ...はあ...。」




なんなのよ、あいつは...。





「勝手に連れだしといて、引き留めもしないわけっ?!」




そこまで叫んで私は思った。






あんな奴に引き留めて欲しかったの...?





「ち、違う!!!」





違うなら何でこんなにも取り乱してるのよ。





「はあ~....。」





興奮が収まった私は倒れこむようにベッドに伏した。






「大体なんであいつは...。」






こんなにも私に関わってくるのよ。