と、そこに。


「こんにちは~」


「!」


急にかけられた声に、私は驚いて振り向く。


そこには店員さんらしき男の人が立っていた。


「こ、こんにちは」


私はえへらと愛想笑いを浮かべる。


店員さんも笑い返してくれる。


「ダーツショップに来られるのは初めてですか?」


店員さんが窺うように、私に問いかけてくる。


「あっ、はい」


「そうなんですね!ダーツをされたことは?」


「い、一応…少しだけ」


…下手ですけども。


人見知りな性格が働いて、私は愛想笑いのオンパレードだ。


でも、店員さんは気にした様子もなく、フレンドリーに話を続けてくれる。


「ダーツって楽しいですよね!狙ったところに当たるとまた楽しくなって」


「あっ、ですです!」


私は店員さんの言葉に頷く。


この人だったら話せそうだ。


ちょっと安心した。