「あと、これ。」 私の目の前に置かれたものは。 クリアファイル。 中に何か入ってる。 「何?」 「お前が欲しがってたやつ」 「え?」 欲しがってた…? 「いらねぇんなら持って帰るけど」 クリアファイルがスッと真弥さんの手によって運ばれそうになる。 「まっ、待った!」 私は逃げるクリアファイルをバンッと捕まえる。 そして、真弥さんの顔色を窺う。