――… ――キュッキュッ! 「――よしっ。終わり~!」 私は両手を上にグーッと上げて、背伸びをする。 お給料も何も出ないのに、頑張った! 私はカウンターの方に向かう。 「あれ?」 …さっきまでカウンターに座っていた真弥さんがいない。 カウンターの入り口に足を掛け、奥を覗く。 「ねぇ、いないの?」 私の声以外に物音ひとつしない。 もちろん返事はなし。 …何よ。 人に掃除させといて、自分はサボり? ほんっとムカつくヤツ。