―――… 「あー楽。」 「…………。」 その声を無視して、私はモップをかける。 声の主、真弥さんはカウンター席に肘をついてお店の中を見渡していた。 そして、私に指図する。 「あ、入り口の外も掃除しとけよ?」 「あーもう、うるっさい!引っ込んでてよ!」 自分で蒔いた種とは言え、偉そうな真弥さんの態度にイライラする。 こんなことになるなんて…悔しい…! 結局、ラスト1投は真ん中から遥か遠くに当たり、私は撃沈した。 で、約束通り、おとなしく掃除中ってわけだ。