「さっちゃんって大学生だよね?」


「はい。やっと慣れてきたところですよ~」


「じゃあ、1年生か!今から楽しいことたくさんあるよー。俺は今年卒業なんだよね~。自由がなくなるのが、ね」


「まだ遊び回りたいよー!って感じですか?」


「うん。楽してたいじゃん」


和希さんは真剣な顔で答える。


…言ってることは怠け者発言だけど。


「和希さんって…意外と不真面目です?」


「…そりゃあ…遊ぶことしか頭にないよね。…なぁんて」


ペロッと和希さんが舌を出す。


そんな姿がかわいくて、きゅんとしてしまう。


他愛のない会話なのに、楽しくて…ドキドキする。


…和希さんの笑顔と声に、どんどん惹き込まれる。




――もっと、和希さんに近付きたい、って思った。