☆*+.。.+*


久しぶりに、そのドアの前に立つ。


こんなに緊張したのは…初めてだ。


2ヶ月前ならすぐに開けていたドア。


「―――…」


心臓が飛び出しそうだ。


手を握っていたせいで、手のひらには汗。


バッグの中からハンカチを取り出して、拭く。


…痛みは引いたけど、まだ残る、やけどの痕。


真弥さんと話すきっかけをくれたんだもん。


このやけどにも意味があるのかもしれない。


そっと痕に唇をつける。


―――よし。


ドアノブを握る。


私は目の前のドアをゆっくりと開いた。