「さち?大丈夫!?」 心配そうな顔。 「あ、えっと」 手を見てみるけど、特に大変なことにはなってない。 少しジンジンするけど、ちょっと赤くなってるくらいだ。 「うん、大丈夫!ちょっと触っちゃっただけだしっ」 私は手を広げて、友達の目の前に出す。 「えっ、でも一応冷やした方がいいんじゃ…!」 急に友達の表情が、心配そうな顔から驚きの顔へと変わった。 「――どうした?」 「っ!」 その聞き慣れた声に、咄嗟に振り向く。 無表情の真弥さんがいた。