そして、走り出した俺。
「哲くん!」
呼び止めようとする叔父さんの声を無視して隣の部屋まで行った。
「お母さん!!」
部屋に入るなりお母さんの名前を叫んだ。
ベッドまで行ってお母さんの白い手を包んだ。
「哲...?よかった。無事、だったのね。」
「お母さん!苦しいの?痛いの!?」
お母さんは首を横に振った。
「大丈夫よ。でもね、これからお母さんの言うことをよく聞いてね。」
お母さんはベッドに横になったまま力なく俺の手を握り返してきた。
「うん、聞くよ!言って?」
俺がそういうと優しく笑った。
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