【完】俺色の君


夢SIDE


哲に抱きしめられている。



トクントクン...


哲の鼓動が伝わる。



優しくて、切ない。



普段明るい哲はこういう一面を持っている。



今朝、蘭に抱きしめられたときとは違う。



優しくて暖かくてぬくもりにあふれている小さな陽だまりみたい。




そのときだった。


「哲!お前...。」

「あ...。」


蘭と純一が屋上に上がってきた。


「もう、授業終わったから。」



無愛想にいった蘭。


哲はあわてて私を放した。