【完】俺色の君


哲SIDE


夢が近くにいる。


いつも今までは見ているだけだった。



でも、こんなに近くに...。



夢の栗色の綺麗な髪は長くてさらさらと揺れる。



「哲っ。近いよ...。」



夢が照れたように俺の顔をじっと見てきた。



少し頬を赤く染めている。



可愛いな、夢は。



近いよって近づいてるもん。


「夢、俺の名前呼んでみて?」



せめて、名前くらいは呼んで...。


近くにいるときは俺のことだけ考えて...?



夢...。