【完】俺色の君


哲SIDE


夢が蘭を起こしに行くっていったとき本当に...胸がむかむかした。



きっと蘭のことだから夢のことからかって遊ぶんだろうな。



だから、イヤだ...。



夢、行かないで。



でも、夢は行ってしまった。



「行っちまったな。...哲。」



俺の悲しそうな顔に気づいた純一が気を使ってくれた。


俺の大好きな苺ジャムをいつもより多く塗ってくれた。


はい、と渡してきた純一。


「ありがと...。」



蘭のことは嫌いじゃない。


でも、夢が蘭にとられてしまう。


そんな気がしたから...。