セミの鳴き声が小さくなってきた。 今日この頃。 「暑いー!」 まだ残暑が残るけど夏休み最後の日。 「結局、哲はまだ目覚めないのか。」 「…きっともうすぐだよ。…痛っ!!」 私は蘭に頼まれて資料をまとめていたが手を切ってしまった。 切れ目から血がにじむ。 「かせ…。」 「蘭……。」 チュクチュクといやらしい音がした。 「くわえないで。」 指は蘭の熱い口の中に