【完】俺色の君



「駄目だよ。忘れようとしたら…。私は…。」




「夢?」






「私は詩那さんじゃないんだから。」



私だって蘭のこと忘れらんない。



「…ふっ。」



純一は笑みを浮かべた。



「なんか、夢に言われるとへこむな~。」


ちょっと…!


どういうことよ…!


「でも、そんな気がしてきた。…となると今までの嫉妬は何?」



「嫉妬?」



私に…?



「蘭が夢に何かしてると嫉妬が……。」



………。



『ぷっ…!あははっ!』



やっと笑えたよ…。



辛いときこそ笑わなくちゃ。