熱くない。




私は恐る恐る目を開けてみた。





「哲!!!」




私を振り返った哲はにこりと微笑んだ。



「夢、大好きだよ………」



トサ………



ゆっくりとバランスを崩して地面に倒れ込んだ。



「…哲。やだ。…………」



純一が真っ青な顔をして哲の名前を呼んだ。




「おい…!哲!」





いくら呼んでも哲が起きることはなかった。



後ろを振り返ると美宇もさっきのことで力を使い果たしたのか倒れていた。