【完】俺色の君




炎の勢いが強まって私はそれ以上近づけない。



「ふふ!2人とも死んじゃえばいいのに…!」



美宇の声で更に勢いを増した炎。



「キャーー!!」



赤色しか見えない。


「夢!…許さねぇ。」


蘭…


炎の中でゆらゆらと起き上がった。



煙りが目に染みて思うように開かない。



「夢、ちょっと待ってろ。」



ふらふらしながら蘭が振りかざした指から放たれた水色の光。



「蘭…。やめて…!私が死んでもいいっていうの!」



美宇が首を振りながら叫ぶ。