【完】俺色の君




「夢、本当に巻き込んでごめんな。」



私は蘭の気弱な声で食べていた手を止めた。


「...。何がどうなっているのかはわかんないけど蘭のせいじゃないよね?」



蘭は私の言葉で少し考えるように俯いた。


あの炎は夢なんかじゃなかったんだ。


その証拠に私の母ゆずりの自慢の栗色の髪は焦げていた。


「...夢。驚かずに聞いてほしいことがあるんだ。」


「...聞くよ。」



蘭のこともっと知りたい。

もしもそれが私にとってつらいことであっても。


私だけ知らないなんていやだ。