【完】俺色の君




「ったく。しょうがねえな。」



絶望のなかで蘭の声がした。


―ジャー



潤った冷たい空気が辺りに立ち込める。


恐る恐る目を開けてみると…


「夢、怪我は?」


蘭の冷たい声。


でも優しい声。


私は安心して意識を手放した。