「蘭、怒ってる?」
私は思い切って聞いてみた。
蘭は黒を基調にした服が似合っている。
「別に…。ただあん時…いや、何でもない。」
「何でもないって何?言ってよ…。」
蘭は私の斜め前を歩いている。
「哲に…嫉妬した。」
嬉しすぎる言葉を言ってくれました。
照れたように腕で顔を隠した蘭は可愛かった。
私は小走りで蘭の隣まで走って行った。
そして…
「手、繋いでいい?」
いつもよりちょっと可愛く言えたかな。
嬉しかったから…。
「…。当たり前。俺らは護衛なんだからちゃんと捕まえとかないと。」
こんな小さな幸せだけどまたあるといいな…。