【完】俺色の君

「私は…。」




私の次の言葉を聞くため辺りがしんと静まり返った。

いつもうるさい冷蔵庫の音さえも…。



「蘭を選ぶ。」



言えた…。

ぎゅっと目をつぶった。
私が選んでも蘭が嫌って言ったら…。


一番気まずい相手を選んだ。

一番嫌だったのに…。