私は、夕食後の薬を飲んで眠る事にした。
きっと、今日は眠れるわ。
薬も飲んだし

電気を消して瞼を閉じる。










ハァハァ

姉さん…
奥様…
それに麗香さん…

そして知らない沢山の女性達

どうして

「貴方のせいよ」
「呪ってやる」
「お母さんの所へ行かせてやるわ」
「「「雅さんを返して」」」

やめて

来ないで

皆、手には包丁

私は、追いかけられる。

ハァハァ

壁…

もう逃げ場が無い!

もう駄目だわ

「イヤー」

思わず目を瞑る。

怖い誰か!

誰か助けて!!


「友理っ友理!!」

誰かに、手を捕まれた気がした。

誰?

私の手を握ってるのは?

誰?




ハッ
瞑った目を開けば
急に明るくなる視界。

肌に感じる現実さ
ハァハァ

「夢?」

そうよ
包丁を持った女性達に追いかけられるなんて、あり得ない。
夢に決まってるわ。

「大丈夫か?」

掛けられる声と、顔に宛がわれた濡れタオル
目線を動かす。

「すごい汗だな…」

声とタオルの持ち主

「雅?」

ずっと私を見ててくれたの?