月夜の訪問者

「ふご、ふもふっ」

一人で食べられる!
と、言いたかったが、言葉にならなかった。

紅茶で流す。

「ああ美味しい
ストレート?で飲むなんて気が知れないわ」

と、雅を見る。

「大人の味なんだよ」

と、また笑われる。

二歳しか違わない癖に


「勉強しましょう」

と、紅茶を置いて、万年筆を手に取る。

「よし、機嫌良くなったな」

と、また頭を撫でられた。

子供じゃないのに

でも


嫌な気にならないのは何でだろう…









コンコン

「雅様、友理様、お食事の仕度が整いましたよ」

と、部屋の外から和泉の声
あっ、

「もうそんな時間なんだな」

時計を見て、雅
私も同じ事言おうとした。

「お前は、物覚えが早くて教えて我意が有るな」

と、雅

「おだてたって何も出ないわよ」

と、ドアに向かう。

「そうか、教えたお礼に口付けとか有っても良いんじゃないか?」

「くっ、くち!?
破廉恥だわ!」

私は、ビックリして雅を見る。

「どうかなさいました?」

なかなか出て来ない私達を心配してか、ドアを開ける和泉