月夜の訪問者

ああ、そうよね
よく考えたら、ロリコンなら和泉が居るわ
多分、16歳くらいだよね…

「ほら、お菓子と紅茶だ」

と、私に差し出す雅

「有り難う」

紅茶を手に取る。

赤いお茶なんて珍しいわね…

くっと飲んでみる。

「にがっ」

う、苦い

「まぁ、砂糖も入れなきゃ苦いだろうな」

ハハっと雅に笑われてしまった。

「知らないんだから!
砂糖入れるのね、この四角いの?」

もう、教えてくれたっていいのに
意地悪ばっかり

「ああ、一つづつ入れて味を調節しろ」

っと、雅
あれ?

「でも、雅は砂糖入れなかったわよね?」

雅を見る
入れてなかったと思う。

「ああ、俺はストレート
そのままが良いからな」

と、何だか癪だわ
雅には飲めて、私には飲めないなんて

でも、飲めないもんは仕方ない
一つ角砂糖を入れた。

ごくん

「ああ、まだ苦いって顔だな」

言う前に、雅に言われてしまった。

「煩いわね!」

もう1つ入れる。

ごくん

「あっ美味しいわ!」

砂糖を入れただけで、こんなに美味しくなるなんて

「良かったな
ほら、口直しにクッキー」
と、クッキーを口に入れられる