月夜の訪問者

「何で嫁の部屋に入るのにいちいちノックしなきゃならんのだ」

ムッとする雅

「常識でしょ!
っじゃなくて、あんたが勝手に言ってるだけで、私は嫁になる気なんて無いんだから」

立ち上がり雅を睨む

「ほぉ、では実家に帰ると?
もうお前の居場所は無さそうだな」

腕組みし、私を見下ろす雅

「誰のせいでよ」

私は、雅に振り回されてるだけじゃない!

「俺の物だろ」

と、私の手を引く雅

「違う!絶対あんたなんかと結婚しない」

私は、手を降って雅の手を振りほどく

「じゃあどうする気だ?
強気に言ってるが自分の立場が解ってないよなうだな
行き場のないお前が俺に逆らうのか?」

と、雅
解っていたが、暴君もここまで来ると呆れてしまう。

「だからぁ、誰のせいでこうなってんのよ!」

全部あんたのせいじゃない
何度もそう言ってるのに
これじゃあ埒があかない

ハァー

「解った、俺も鬼じゃない
お前が俺を好きになるまで待ってやる。」

と、溜め息混じりに言う雅

何?それじゃあ私が我が儘言ってるみたいじゃない

我が儘なのは雅なのに