月夜の訪問者

「私は、松本友理です
宜しくお願いします」

頭を下げる。

「じゃあ先ずは、字の書き方ね」

と、勉強を教えてくれる麗香さん

麗香さんはとても優しくて、教え方も丁寧で分かりやすかった。







「あら、もうこんな時間
そろそろ雅帰って来るんじゃないかしら」

と、時計を見る麗香さん

私も時計に目を移す。

もう17時

「途中で、お昼のお知らせに来たメイドさんにも気づかなかったわね。」

フフと笑う麗香さん

「ええっ!すみません
私のせいで麗香さんまで昼食…」
「いいのよ、真剣に勉強してくれて嬉しいわ
友理さん、物覚え早いし」

言いつつ立ち上がる麗香さん。

「私、そろそろ帰るわね
ついでに雅を迎えに行って来ようかしら」

と、私に告げる。

「ええ、今日はありがとうございました。」

私は、本を閉じて立ち上がり、ドアまで麗香さんを送り出す。

パタン

麗香さんを送り出し、机の上と回りをある程度片付ける。


そういうば麗香さん、雅を呼び捨てなんて
きっと親しい仲なんだわ

雅を迎えに行ったり…


もしかして麗香さん…