月夜の訪問者

知らない事ばかり言うんだもの

「ベッドは、そういうもんなんだ!メイドは、お前の家にも居るだろ?お前の家じゃ女中の事だ!」

と、雅

「そうなの?じゃあメイドって私の事ね。
って、じゃあ私が結局やらなきゃなんないじゃない!」
「だからぁ、お前は一番大事な部分を無視すんな!
むしろ聞いてないじゃないか!!」

私のセリフに怒鳴る雅

コンコン
「雅様!どうされました?」

転がり込むノック音と、女中の声
ああ、ここじゃあメイドだったわね。

「ああ入れ」

と、メイドに入室を促す雅

「はい」

返事して入って来るメイドさん。

「丁度良い
お前、ここ片付けといてくれ」

と、メイドさんに命令する雅

「私がやるわよ」

って、さっきから言ってるのに

「良いから、お前はじっとしてろ
俺は、仕事に行って来る
何か解らない事あったらコイツに聞け
お前の世話に付ける和泉だ」

と、早口でメイドを紹介する雅

「宜しくお願いします」

と、私におじきする和泉と言うメイド

「あっはい、此方こそ」

私も頭を下げる

「じゃ行って来るから、後は頼んだぞ和泉」

和泉さんの肩を叩き、出て行く雅