「よく、思い出しなさい。これからのあんたの危険にも関係して来るんだから」
今までずっと黙っていた優奈が初めて口を出す。
「それと………、今までで私たちに聞きたいこととかある? こっちのことばかり一方的だったからちんぷんかんぷんなところもあるんじゃない?」
優奈の指摘に深青はハッとする。
自分のことばかりを言っていて彼らがそれを理解したのかも心をくだいてあげられなかった。
自分の中で反省。
その優奈の指摘は的を射ていたらしく、大也はさっそく聞いてきた。
「思い出すにも………、第一、どうして俺たちが狙われていると思ったんだ? 上から落ちてきたのもただの偶然かもしれないだろ………?」
「あの時、植木鉢に黒い霊気を感じたの。霊気というか………呪いを込められた術がね」
深青はすぐさま否定する。
そう思うのは普通だ。
しかし、真実は受け入れてもらわなくてはいけない。
たとえ、それがどんなに何度も話さなくてはいけなくても。
「どうして、そんなものがわかるの! それに、悪いと思うけど私は信じられない。如月さんたちは、ただ大也を怖がらせようとしているようにしか見えない。だって、大也は私と何も変わらない。ずっと一緒に生きてきたんだもん。ちょっと、人に見えないものが見えるだけじゃない! それだけで何か別なものだとでも言うの?」
論点がすごくずれているがみゆきは大也を危険から遠ざけようとしているのが必死に深青には伝わってくる。
でも!


