「そうだね、1回相談料として500円ってどう?」


深青はずるっとずっこける。


古いネタのように思うがまさしく拍子抜けしたのだ。


「何よ、それ! ちょっと、感動したのに!」


「あははは」


唯香は笑いながら自分の部屋へと入って行った。


「もう、人が真剣に。馬鹿にして………」


そう言いながらも深青はさっきまで抱えていた不安や重い気持ちがすっきりしていることに気がついた。


唯香のおかげだ。


冗談半分にされたが、それが深青にとっては逆にありがたかったのかもしれない。


「ありがと」


聞こえていないだろうが深青は唯香へと感謝を述べた。