「あ! やったー。同じクラス。3組だよ」


2人はピョンピョンと跳ねながらお互いの両手を握り合う。


「本当だね。これで優奈とは連続4年間同じクラスだね」


「それだけ、私たちの友情が強いってことよ。運まで味方につけてるんだから」


「今年もよろしくお願いします。」


深青はぺこりと頭を下げる。


「やだ、やめてよ。新年のご挨拶じゃあるまいし………」


「それもそうだね。」


2人は顔を合わせてプッと笑い出す。








周囲でも同じように喜ぶ者、残念そうにする者、期待と不安の入り混じった顔をする者などいかにも春らしい真新しい新入生たちがたくさんいる。


真新しい皺の入っていない制服を着てその中に春らしく近年早咲きになっている淡い桜の花びらがお祝いをするようにひらひらと散っていた。