永遠の約束(深青編-序章-)



「え!?この鳥が?」


大也とみゆきは口をそろえて言う。


「うん。前に深青が言ってたじゃん。自分の分身だって。この子にはそれなりの力があるってわけ。本体じゃないから、少しは力が弱いと思うけど……」


大也はもう1度、空を飛ぶ鳥を見る。




確かに、自分の護衛として付けられた鳥。


だが、結界を作ったのがこの鳥だとすると、さっきの一条香織の攻撃もこの鳥が防いだことになる。


(あの攻撃はすごかったぞ。俺、一瞬死んだと思ったからな……。それでも、全ての力ではないとは……、あんな小さな鳥がどれほどの力を持っているんだ?)


そして、それを分身と言う深青にはどれほどの力があるのかと思わずにはいられなかった。


だが、すぐに納得する自分もいた。


大也は見ていたのだ。


初めて会ったあの時に……。


いとも簡単に、巨大な妖魔を倒して見せた深青の姿を……。









「さあ、そうと決まれば行くぞ! 初、よろしくね」


なにがどう決まったのか全くもってわからないが、優奈は元気にガッツポーズをし、上空にいる初に一声かける。


それに答えるように初はピーッと鳴き声を上げ、一回り旋回した。