「彼女と目が合ったのね。何かされた? ………大丈夫。彼女は仮に何かあるとしても今の段階では何もできない。それに、私がちゃんとあなたを守るから」
大也は真剣な目で自分を守ろうとしてくれる深青の顔を見る。
それだけで、なんだか安らかな感情を抱くことができた。
不思議なことに感じていた冷や汗も引き、なんとか正常な心を戻しつつあった。
「大丈夫だ………。ありがとう。ただ、目があっただけで何もされてない。情けない話、俺が勝手に怖く感じただけだ」
「でも………、霊感がある人だとそういった直感てすごく大事なんだよ。それに、彼女は見た限りでは変わったところはないけど、疑わしき人物の可能性は0ではない。だから0だと確信が持てるまでは疑っていたほうがいい。それで結局、何もなかったら彼女には申し訳ないけどね。そのためにも一刻も早く、事件を解決しないと!」
「そうだな………。そのためにも、俺が知ってることは言わないとな」
「うん。お願いします」
深青は軽くお辞儀をする。
その様子を見て、大也に笑顔が戻った。


