「今日は委員会を決めます。」
割りと美人な担任の三好先生はそう言った。
何にしようかな。
学級委員はムリで、給食委員会もヤダな。
「ねぇ美咲。一緒に放送委員会やらない?」
「うん。やろう!。」
放送委員会かぁ。
全校生徒に声を聞かせるのか。
あんまり目立つの好きじゃないんだよね。
「あと放送委員やりたい人?」
あと2人だって。
「あ!三好。俺たちやる。」
「じゃあ、哀川さんと森崎さんと春野くんと小島くんで放送委員会は締め切ります。」
春野航大と同じ!
べ・・・別に好きじゃないよ!

「よろしくな。哀川!」
「う・・・うん。よ、よろしく。」
もう!口がうまく回らないよ。
なんでドキドキしてるんだろ。
「美咲、顔赤いよ?大丈夫?」
え?
「あっ、大丈夫だよ。」

気がついたらまた屋上に居た。
冷たい風が気持ちいい。
トンっ。
「きゃっ!。」
は・・・春野?
「ごめん。哀川ここにいるかなって思って。」
わざわざ来てくれたの?
いや、まさかそんなわけ。
「なんか1人になりたくて。」
「森崎が哀川のことさがしてた。」
そうだったの?
そっか。
それで春野ここに来たんだ。
そうだよね。
「じゃ・・・じゃあ行くね。」
「まって!」
えええぇぇぇ?
「もう少し哀川とここにいたい。ダメ?」
え・・・。
全然いいに決まってるじゃん!
「うん。」

春野と2人きり。
このまま時が止まればいいのに。

そんなこと思いながらわたしはこのとき確信した。
私は春野航大に恋をしてしまったんだと。