ふいをつかれたティルは
みぞおちを殴られ膝をついた。

「はぁっ!?
お前なにもんだよ」

「俺に殴られて気絶しないとは
たいしたやつだよ…」

そういいながらティルに麻酔薬を打った。

「うっ......」

倒れたティルを抱き上げて
さらおうとしたが

「ティルをどうするつもりですの?」

ジップの腕をメルが強く握っていた。

「よお姫。
うちの姫さんの命令だ
悪く思うなよ??」

「返してくださいませ??
そいつは私のフィアンセですわ」

「物わかりわりーなぁ
ちょっと気の毒だが
眠っといてッ!!」

そういってメルの腹を殴ろうとしたが
かわされて顔面を蹴られた。

「いてて…
そっかーこの国一強かったっけなぁ」

顔を蹴られたのに嬉しそうだった。
そして残念そうな顔で
「俺らは命令を果たすのが
仕事なもんでね。
いつかお前を殺りたいけど
今はダメだ」

と、ティルをみかたの1人に投げた。