* その日の男子硬式テニス部、部室───── 「ぽけー」 明らかにおかしい友人の態度に、蒼(そう)は露骨に眉を歪める。 「何だよ」 「…恋、しちゃった」 「はあ、そう (関わるのもめんどくさい)」 「な、何その薄い反応! 蒼が“そう”なんて言ってもな、面白くも何ともねえんだぞばかーっ ちょっとぐらい話聞けーっ!!」 着替え終わり、部室を出ていった蒼に凌平(りょうへい)は、 届かない叫びを続けていた。