白雪姫と消しゴム



後ろから聞こえる宮城透真の
声にゆっくりと振り向き
息を思い切り吸う。

「中川羽音!一年三組!」

公園に響くあたしの声
目の前には嬉しそうに笑う
宮城透真。

「俺も!!俺も三組!」

宮城透真はあたしの所に
駆け寄って来た。

「羽音の家、どこっ!」

今にもワンッ!と鳴きそうな
童顔男宮城透真に聞かれ
あたしはとっさに

「そ…そこ!」

指を指してしまった……