突然の結婚

「亜紀ちゃん…準備できてる?」

『はい…なんとか。今から行きますね。』


私は、車がまつエントランスへ向かった。

そして、私を出迎えてくれたのは、

由香里おばさんとおじさんと…この体のながーいベンツ。

まるでダックスフンドの車版って感じ。


「亜紀ちゃん。ダックスフンドって思ったでしょ…」

『はっは…実は…その通りです。』

「いいのよ。私もそう思うから…こんなのいらないのに、この人が社長のステータスだとか言うのよ。まったくカッコつけにもほどがあるわよね。

まあ、こんな車だけど乗って。行くわよ…」


『はい。お願いします。

 でも…本当に勝手に会社に行ってもいいんですか?
 私、絶対に怒られるような気がしてならないんですけど…』


「亜紀ちゃん…あのね。あの会社はいずれ拓海が社長になる予定でしょ。
 拓海の妻が自由に出入りできないってのは違うと思うの。
 
 もし、拓海が怒ったら、私たちが怒るから…」

「もちろんだよ、亜紀さん。社長の私がいいと言っているんだから、心配いらないよ…
 でも、ちょっと面白いことになるかもな…」


なんだか、本当に大丈夫なのだろうか?

そして、この両親は楽しんでないだろうか?