靴チェックが終わると、コーヒーを落とす…

私としては、ちょっと妻っぽくない?!!なんて子供のようだ。

起きてきた拓海さんは私に声も掛けずシャワーへと行った。

そして、シャワーから出てきたら、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し口にした。

その後、自室へ行き、数分後スーツを着て出てきた。

私はコーヒーをカップに入れて渡そうとしたが、拓海さんは鞄を持って玄関へと向かっていた。

拓海さんを追いかけるように私も玄関へ。

『いってらっしゃい…』

私が声をかけると、拓海さんは振り返って…

「見送りはいらない。私は自由な時間に起きて、自分のほしいものを口にするから・・・君も私に合わせて起きる必要もないし・・・
何もする必要はないから・・・」

一言、私に告げると、振り返ることもなくそのまま出ていった。

そのあと、私に聞こえた音は、ドアがしまる音だけ…


私は、あまりのことに頭がきた

だってそうでしょ。

いくらんだって、とりあえず、夫婦になったんだから、

”いってらっしゃい”

くらい言うでしょ!!


そんなに私と関わりを持ちたくないということなんだろう…
だったら、私は額面通り自由にさせてもらうまでよ。

私は、その日以来、彼に合わせて起きることもなくなった。
もちろん話もしないし、実際、彼が自宅に帰ってきているのかも分からない状態が続いていた・・・



そして、一か月後…私は大学の入学式を迎えていた