「そんなっ…!!呼び捨てになんてできません」
蒼空さんは、しばらく首をかたむけてたみたいだけど。
「じゃあ、蒼空くん…でいいよ」
仕方無さそうに、"くん"を付け足した。
その様子が可愛くて思わず笑ってしまった。
「なっ…?!萌愛!?何で笑う?!」
「だって、蒼空くんが可愛かったから」
まだ、笑いながらあたしは答えた。
……………chu
可愛いリップ音が手のひらから鳴った…じゃなくて!!
「そっ蒼空くん!?」
「やっぱりさっきの言葉撤回する。僕のコト蒼空って呼んで?じゃないと今度は…」
すーっと白くて細長い指があたしの唇をなぞる。
「萌愛のココにする」
やっぱりイタズラな瞳であたしを見てる。
「クスクスクス…萌愛可愛いね~真っ赤になってるよ?」
「そっ!!それは、蒼空くんがあたしの手に…」
この時、自分がNGワードを発言していたことに気付いていなかった。
「萌愛~僕にキスして欲しいの?蒼空くんって」
あっ!!しまった!!


