3人の王子とあたし





「そんなっ…!!呼び捨てになんてできません」


蒼空さんは、しばらく首をかたむけてたみたいだけど。

「じゃあ、蒼空くん…でいいよ」

仕方無さそうに、"くん"を付け足した。


その様子が可愛くて思わず笑ってしまった。


「なっ…?!萌愛!?何で笑う?!」

「だって、蒼空くんが可愛かったから」

まだ、笑いながらあたしは答えた。


……………chu


可愛いリップ音が手のひらから鳴った…じゃなくて!!

「そっ蒼空くん!?」

「やっぱりさっきの言葉撤回する。僕のコト蒼空って呼んで?じゃないと今度は…」


すーっと白くて細長い指があたしの唇をなぞる。

「萌愛のココにする」

やっぱりイタズラな瞳であたしを見てる。


「クスクスクス…萌愛可愛いね~真っ赤になってるよ?」


「そっ!!それは、蒼空くんがあたしの手に…」


この時、自分がNGワードを発言していたことに気付いていなかった。


「萌愛~僕にキスして欲しいの?蒼空くんって」

あっ!!しまった!!