3人の王子とあたし




その時、予鈴が鳴る。

「あ、じゃあ、すいません。あたし戻りま…」

僕は、ソノ子の手をひいて

「ダメ、ついてきてよ?ぶつかった御詫びに」


しばらく、ソノ子は黙っていたようだけれど。

小さく頷いた。


僕は、この学校を選んだ理由になる場所へソノ子を連れて行った。


何をされるか、不安になったのだろう。

顔がまた、青ざめてる。


「あの……?」

少し、怯えたように声を出す。

「そんな警戒しなくてイイよ」

僕は、そう言って思わず笑う。

「あなたは?」

彼女は、小さくも透き通る天使みたいな声で質問をする。

もちろん、僕は答えないけどね♪


「この場所、すごくソラが綺麗に見えるんだ」

僕がそう言った瞬間、彼女はソラを見上げる。

やっぱり、コノ子面白い。

「うわぁ、本当だ」

今度は、ニコニコする。

見てて飽きない。



「僕の名前は、ソラって言うんだ。蒼い空って書いて蒼空。宜しくね」

「蒼空…くん?すごく綺麗な名前」

ニッコリして言うもんだから、すごく可愛かった。

人を可愛いなんて思ったの初めてだけど。


「君の名前は?」

~蒼空side終わり~