私はその日以降しばらく学校に行かないことにした。
不登校生となったのだ。
親に
「しばらくは行かない」
と勇気をだして言ったら殴られた。
私はいつもなら次の日から行く。
だが、今回だけはそれはできなかった。
もし行ったら私はきっと皆に何をしれかすか分からない。
友達を殴るかもしれない。
自分自身を沈め、抑えることができないかもしれない。
そんな予感がしたのだ。
だから、殴られ続けながら私は行かないと訴え続けた。
身体がボロボロになったころに理解してくれたか分からないが、OKを出してくれた。
正確にいうと
「勝手にしろ!但し浪人になるような事態になることは避けろよ!」
と言われた。
その言葉が今までで一番優しい感じであった気がした。
恐いばかりが親じゃないと思った。
そこに少しではあるが安心感を抱いた。
とにかく休むことを親に許されたのだ。
そして、不登校が始まった。
最初のうちは学校に行かなくとも、外には出ていた。
しかし、休日は生徒を見かける。
その時の辛さがよみがえる。
だから休日と祝日は家から一歩も出ず、平日だけ外に出ることにした。
お小遣いは月3000円と高校生にしては少なめであった。
でも彼女はそんなに欲しいものは生まれたときからあまりなかったため、十分に足りた。
それに親は夜羅を嫌っているのに、お小遣いを与える。
本当に嫌いだったらそんなことはしないだろう。
そこにも優しさを感じた。