春の入学式。
新しい学校生活、高校生活!
夜羅はクラスで明るく、男女ともにモテる女の子となり、学校でちょいと有名人であった。
家でも、毎日楽しく過ごしていると友達に言っていた。
しかし、それは嘘であった…。
両親は仲がとても悪く、彼女に毎日暴行を加えていた。
アザだらけのまま毎日学校に通っていたのだ。
アザを隠すようにするため、制服の時での冬は黒が濃いめのストッキングにし、夏はニーハイをずっと着用していた。
ジャージの時は長袖・長ズボンしか着なかった。
元々この高校は規則は緩めであったため、先生や友達は全く知らなかった。
つまり、アザは全く見えていなかったのだ。
誰にも迷惑は掛けられない。
辛い目にあう人は自分一人ですむならそれでいいと…。
彼女は被害者と思ってはいない。
自分の人生は生まれたときから、このような運命であるのだと。
それが普通であるのだと。
しかし、日がたつにつれ彼女は暗くなっていった…。