振り向くと、そこには、
サラサラな黒髪に長身で足も長くスラッとした体型の男性が、私に向けて手を差し出していた。
私は思わず見とれてしまい、日本語で
「大丈夫です」と返してしまった。
私はハッとして、彼から搭乗券を受けとるとお礼だけ言い搭乗口に向かって走る。
そして何とか間に合い、飛行機に乗ることが出来た。
私の隣は空席だった。
そこで、ふと、彼のことが頭に浮かんだ。
「あ~…本当ばかっ。」
顔はあまり覚えていなかったが、サラサラの黒髪にスタイルが良いことは覚えている。
そんなかっこいい彼に、私は目もとめず酷い扱いをしてしまい後悔をしていた。
もうそんな人会うことないんだろうなぁ…。
だって韓国だもん。
せめて名前だけでも…
聞きたかったなぁ。