その男性は、昨日韓国の空港で出会ったパク・ミンウだった。
私は目を離すことが出来ずにいた。
ミンウオッパに気をとられていて、気づいていなかったが、隣の女はどういう関係なのだろう。
「コピ2つ~」
コーヒーは韓国語でコピ。
なかなかカタカナの発音も難しいのだろう。
私に話しかけることより、先に注文をするミンウオッパは私だと気づいていないのだろうか。
それとも私のことを忘れた…??
曇った表情をしながら、2つのコーヒーを作る。
できたてのコーヒーを渡そうと手を出したそのときだった。
ミンウオッパはコーヒーと一緒に私の手も握った。
びっくりしてミンウオッパを見ると、見たこともないほど真剣な顔をして私を見つめていた。
私の鼓動が速くなるのを感じた。
やばい…落ち着け、私。
